インスリンを打っている人ならば、手放せないのが血糖測定器である。血糖測定器の試験紙は、「酵素」と血液を化学反応させることで血糖値を測っていることを「血糖測定器」の記事でご紹介した。

そして、インスリンが絶対必要な1型糖尿病を長く患っていると、病院で血液検査をする前に、ときどき自分の持っている血糖測定器で血糖値を測ってみたりすることがある。

果たして、血糖値は同じ値なのだろうか、と。

そして、病院の診察でドクターから渡される検査結果を見て、病院で測った血糖値と自分の血糖測定器で測った血糖値が同じだったことは、かつて一度もない(笑)。

なぜ値は違うのか?

まず、考えなくてはいけないのが、血糖測定器を使う場合、あなたはどこから血液を採取しているか、ということ。僕もそうだけど、多くの患者さんは

指先から採血しているだろう。多少の例外はあったとしても。

そして、指先から採取する血液は、「末梢血」とも呼ばれる。この末梢血で、僕ら1型、ないしはインスリンを自己注射している2型糖尿病患者さんは、血糖測定器を使って自分の血糖値を測っているのである、覚えておいて損はない。

それに対し、病院で測る採取する血液は、腕を伸ばして、ブスリと注射をされて採血される。この血液は、「静脈血」と呼ばれる。つまり採血する場所が違うのである。なので、「静脈血」「末梢血」では、血糖値の値が違うのは、想像に難くないだろう。

なぜ値は違うのか?その2

次に、血糖測定器の問題が挙げられるかもしれない。

もし病院の値と血糖測定器の値が違うことに納得がいかない患者さんは、以下の作業をすることをおすすめする。

まず穿刺して、いつもの2倍の血液を出す。センサーはもったいないけれど、この血液で2回血糖測定をしてみてほしい。悲しいことに、ほとんどの機会、あるいは機械で、同じ値にならないはずである。これは、血糖測定器の「正確性、いわゆる精度」の問題であり、現在のところ、ここまでが血糖測定器の限界なのである。

つまり、血糖測定器で測る値も、値が完璧に正確でないことは、頭の片隅に置いておいたほうが無難なのである。

ただ、僕もそうだけど、値をみると、完全に信用してしまう傾向はあるし、値が違えば、その機器を疑ってしまいたくもなる。ただ、これが血糖測定器の限界だからしょうがないと今は笑いとばすしかないだろう。

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