2006年にカーボカウントと出会った。すごい衝撃だった。だって、食事のインスリン量を、より的確に決められるからだった。カーボカウントと出会う前の20年間は、食事のカロリーを計算し、なんとなくの感覚でインスリン量を決めてた。

 

カーボカウントは目からうろこ

カーボカウントを使えるまでには「ひと苦労」した。たしか、1ヶ月くらい慣れる努力が必要だった。だって、今までは、ごはんで茶碗1杯=2単位(160kcal)と頭のHDDに記憶されたいたものが、今度は茶碗1杯=37g(炭水化物量)に変換。そう簡単には習得できなかった。

だけど、実践してみたい・・そんな好奇心に背中を押されながら、1ヶ月くらいで習得した。インスリンポンプを外した今でも使っている。ポンプ使ってなくてもカーボカウントは使える!僕はこう実感しました。

 

だけど、カーボカウントの切れ味はちょっとヤバい

カーボカウントを習得し、ちょっと嫌な考え方が頭をよぎった。カーボカウントは血糖を管理する上で大きな影響力を持っている。しかしだ。極端に考えれば、炭水化物を取らなければ血糖は上がらない。そんな印象を持つ患者さんも増えるのではないか?

そう思った矢先、患者会で一人の女性1型糖尿病患者さんと出会った。顔は青白く、異常なくらい細い体型の女性だった。ひと通り、あいさつをかわし、話しはじめると「私、カーボカウント知ってから炭水化物食べてないんです・・だって、血糖に悪いじゃないですか・・」。僕は反論できなかった。ポカーンとハンマーで頭を叩かれた気分だった。

 

ヨーロッパでも日本でも・・

1日の総カロリーのうち、炭水化物量は50%〜60%くらいを摂取すべきだと言われている。2000kcalの制限食であれば、1000kcalは炭水化物。そうすると1日250gぐらいの炭水化物(3食で茶碗6杯分のごはんをたべる)よう推奨されている。

だけど、このカーボカウントの考え方を極端にすれば、炭水化物は糖尿病に悪い・・となる。だけど、それはカーボカウントのみにフォーカスし、食事のバランスにはフォーカスしないことになる。これでは、カーボカウントは救われない。そして、そんな極論は糖尿病患者さんも救わない・・

 

カーボカウントを追求する前に

どういう栄養バランスで食事を摂取すべきか?ここを学んでからでないと、カーボカウントの真の威力は発揮できない、僕はそう考えます。だけど、カーボカウントの習得はそれなりに努力が必要。1型糖尿病患者さんなら、インスリンポンプであれ、ペン型注射であれ、僕みたいなシリンジでの注射であれ、カーボカウントは役に立ちます。参考になる本も紹介しておきます。その名は、糖尿病患者のためのカーボフラッシュカード。ぜひ、読んで見てください。

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