HbA1c(ヘモグロビン・エー・ワン・シー)が5.5%の世界。健康な人ならば、HbA1cという言葉は聞いたことがないかもしれない(笑)。おまけに数値だって、何を意味しているかわからない、かもしれない・・だって健康だから。

5.5%は、健康な人ならば普通の世界。なぜならば、膵臓からは、きちんとインスリンが分泌されて、ごはんを食べればオートマチックに血糖値を下げているからだ。5.5%を下回る健常人もたくさんいるだろう。

糖尿病でない人ならば、HbA1cという言葉は未知の言葉である。そんなHbA1cは、過去の1ヶ月間ないし、2ヶ月間の血糖値の状態を示す数値。HbA1cが高いならば、血糖値も高かったということである。そして、

HbA1cが5.5%

健常人ならば当たり前な数値ではあるけれど、1型糖尿病の僕にとっては、夢の数値である。正直、達成は極めて不可能で、未達が当然の数値であり、数値をみただけでも僕は鼻白む。夢見てはいるけれど・・(笑)

7%を下回ることさえ難しい

これが1型糖尿病の僕の本音である。おまけに忙しい毎日を過ごすならば、HbA1cが8%というのも当たり前の世界になってくる。そして、いやでも、糖尿病の合併症は進む・・

しかしながら、僕は5.5%を一度だけ経験したことがある。当時、最新の1型糖尿病治療で使われていたインスリンポンプを初めて導入した時だった。慣れぬインスリンポンプに思考錯誤はしたけれど、HbA1cはあっさり5.5%になった。今までは夢のまた夢な5.5%だったもんだから、急転直下の驚天動地。

驚天動地のあとは、眠い世界が待っていた。いつも眠い・・そして、頭が思ったように回らない・・血糖値が200mg/dl以上という高血糖な生活を過ごした僕の血管と脳みそは、5.5%という初めて見る世界にビックリしたのではないだろうか。

インスリンポンプを導入して、HbA1cが5.5%になった頃の血糖値はおよそ150mg/dl以下になった。食事前の血糖値も、食事後の血糖値も。今まで当たり前だった200mg/dlという血糖値は、どこかの遠い世界へ飛んでいってしまった。

そして、5.5%を経験したあとに僕は感じた。

1型糖尿病の僕にとって、HbA1c5.5%は低すぎる結果

6%以上、7%以下。この数値が1型糖尿病と生活する上でも、合併症を防ぐ上でも、一番良い数値なのではないだろうか。今の僕は、そんな風に感じている。

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