僕は以前、病歴20年目で糖尿病性網膜症という合併症が起こった。1型糖尿病を患ってからは、合併症を予防するために必死でインスリン注射と血糖測定に耐えてきた。月に1回の定期検診も受診してきた。その結果がこの始末か・・目の前が真っ暗になった。

合併症で恐怖が増長する

このままいけば、目が見えなくなるのだろうか・・眼科のドクターは深刻な顔をしてたし、6ヶ月に1回の眼底検査も1ヶ月に1回に変わった。次は何が起こるのだろう・・腎臓か?神経障害か?それとも突然の死か?仕事盛りの30代にとって、ドクターストップ、いや、神からのストップが聞こえたような気がした。そして、神はこう言った。

「もっと、1型糖尿病を勉強しなさい」

合併症を知る

合併症は、進行度合い(ステージ)によって、HbA1cが良くなりゃ、元の状態に戻るものと、進行を抑えるだけのもの、大きく分ければこの二つではないだろうか。例えば、僕の目の合併症であるが、単純性網膜症と診断された。合併症という存在(失明、壊疽、人工透析)は知っていたけど、ステージなんてものは知らなかった。おまけに、20年の1型糖尿病生活で何の合併症もなく過ごしてきたから、余計に焦りまくった。何も知らないから、タバコやめてみるか、運動を始めてみるか、骨折り損のアイディアばかりしか浮かばなかった。ようするにHbA1cや血糖値を下げるアイディアは何も浮かんでこなかったのである・・「知らぬが仏」では1型糖尿病患者は焦るのである。合併症が発症すると「藁をも掴みたいっ」、そんな心理状態になった。こんな時、もしインターネットの広告で「糖尿病性網膜症を劇的に治すキノコ新発売、販売価格100万円」使用者の声みたいなものがあれば、すぐにクリックしてオンライン購入していたかもしれない・・ちなみに僕の事例だと、単純性網膜症の場合、HbA1cの改善で元どおりに戻った。

変な不安や恐怖に襲われないためにも

とにかく勉強をすることが大切であると思う。1型糖尿病という病気の治療は、ある程度、患者の経験や勘みたいなものに頼らざるを得ないとは感じている。しかし、それらの経験と勘、プラス「正しい知識」が加われば、あなたの1型糖尿病ワールドは変わってくる。不必要な不安を減らせることもできるだろうし、HbA1cも改善するかもしれない。どこかの英会話の教材のCMみたいであるが

「1日10分だけでいいから自分の糖尿病の勉強をしよう」

と言いたいわけである。不遜な言い方でとても恐縮ではある。ご勘弁いただきたい。ただ、この僕も勉強中の身である。だから、タイトルも「1型糖尿病と学びながら」なのである。

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