インスリンの単位数(量)とは本当に不思議である。なにが不思議かと言えば、打つべきインスリンの単位数は変化するからである。

食事量だって変化するし、運動量だって変化するからインスリンの単位が変化するのは当たり前だ!

と言われそうだけれど、意外とそうではないのだ。

1日の食事摂取量はほぼ同じで、そして、ほぼ同じ時間に食事を食べて、運動量もほぼ同じなのに、打つべきインスリンの単位が変わるのだ。このなぜ、について僕は少し考えてみた。

先日の記事インスリンポンプで気づいたことでも書いたけれど、僕は基本的にお腹にインスリンポンプのクイックセットを取り付ける。なぜなら、お腹が一番、インスリンの効きが安定するためだ。

結局のところインスリンは皮下へ注入している。

ちょっとマニアックな話しになるけれど、1型糖尿病でインスリンが完全に枯渇している患者さんは、膵臓のβ(ベータ)細胞からインスリンが直接出ているわけでもないし、門脈を通じて肝臓に送られ、全身に行き渡るわけでもないのである。

なので、インスリン注入においては、皮膚が重要な要素のひとつとなり得る、と僕は考える。

そりゃあ、インスリンポンプを装着したばかりで、まだまだ新鮮な皮膚にクイックセットを装着しているならば、効きは安定するのかもしれない。しかし・・インスリンポンプを装着してから10年以上が経ち、その上、インスリンポンプのクイックセットはインスリンの注射と違い、2,3日間連続装用だから、僕のお腹の皮膚は穴だらけになっていたのかもしれない。つまり、お腹にインスリンポンプをセットしても、

インスリンの効きがイマイチなのである。

そして、僕はインスリンポンプの機能にあるDaily Total(1日に注入したインスリン量)を見る。そう、かつてまでは35単位前後のインスリンで血糖値は安定していたのだが、最近の頻発する高血糖のおかげで、なんと50単位以上もインスリンを打っていたのだ!その上、インスリンを打てども血糖値は思ったほど下がらない・・Oh, dear.

そのため、僕は、お腹へのクイックセットの取り付けをやめて、太ももにチェンジした。正直、太ももは「インスリンの効きが一定ではない」と僕は考えるために、少し嫌だったけれど、相次ぐ高血糖に背に腹は変えられなかった。

そして、打つ部位を太ももにしてから4,5日が経つけれど、やはり命中した。1日のインスリンの合計単位数は50単位から35単位前後まで下がった。その上、血糖値も安定するようになったのだ!

インスリンポンプで血糖値を安定させるために

単位を増やしても、血糖値の下がりが悪いときは、もちろんシックディやソモジー効果、暁現象など、色々な要因があるけれど、インスリンポンプを長年使っているヘビーユーザーならば注射部位を考慮に入れたほうが良い、とは思う。

1型糖尿病ブログ(HOME)に戻る

style="display:block" data-ad-client="ca-pub-9555026920353566" data-ad-slot="6014657333" data-ad-format="auto">