たしか20年ぐらい前にYahooやGoogleの検索エンジンは登場した。携帯だって、ガラケーと呼ばれるものが普及している時代だった。

インスリン製剤

そんな20年前くらいに打っていたインスリン製剤は、「速効型」と呼ばれるものだった。速効型のインスリンの特徴は、すぐに効き目は現れない、ということ。だいたい30分くらい経ってから、効き目が現れる。だから、今とは違って、食事を食べる30分前にはインスリンを打つ必要があった。

そして、「速効型」の作用時間は8時間であり、今の「超速効型」と呼ばれるインスリン製剤に比べると、効き目はかなり長かった。だから、速効型インスリンを使っていた頃は、食後の高血糖は多く発生したし、食前の低血糖も多かったように思う。

気分の落ち込み

そんなインスリン製剤を使っていた頃、僕は時々、気分が落ち込むことがあった。気分の落ち込みは、いろいろな原因があるだろうけど、今、振り返ると「低血糖によるもの」もあったのではないか、と思う。

低血糖がきた!

とわかるまでには、低血糖のときに起こる症状(たとえば冷や汗とか、イライラとか)に頼る。症状が起こってから、血糖を測る。測定結果を見て、低血糖だと確信する。しかし、意外にも、このような低血糖症状が起こらずに、なんとなく見過ごしてしまっている低血糖もあったはずである。

血糖値は、僕が気づくことなく低血糖の領域に入り、僕が何もしなくても、勝手に正常値へ戻っているのである。

血糖値も測っていないので

こういう現象が起きたときに、僕は、気分が落ち込んだように思う。なんとなく、不思議な気分の落ち込み方だったのを記憶している。だって、落ち込む理由など見当たらなかったから・・

もう少し、真面目に血糖値を測っていればよかったな

と当時の僕を振り返る。

気づいていない低血糖の存在

僕は、何度となく、自分でも気づいていない低血糖を経験していると思う。なぜなら、低血糖症状が起こらなければ、僕は血糖値を測ることはなかったからだ。

超速効型のようなインスリン製剤の効きはとても早い。食事を食べれば血糖値は上がるけれど、気づかぬうちに低血糖になってしまうケースもある。自覚症状がないときもある。

仮に、食後に低血糖を起こしていたときに、自覚症状もなく、おまけに血糖値を測っていなければ、間違いなく低血糖を見過ごしていることになる。

その後、低血糖で倒れることなく、その反動で勝手に血糖値が上がったならば、どうだろう。

そんなことは実際にはない、

と、あなたは自信を持って言えるだろうか。僕は、そんな気づかぬ低血糖があったときに、なんとなく気分が落ち込むようである。だって、血糖測定などあまりしなかったから・・

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