1型糖尿病の治療とは何か、と問われれば、インスリン注射と食事療法がメインなものと考える今の当方。適正なインスリン単位と適正な食事は、1型糖尿病の僕の血糖値を安定させる。それとは逆に、高血糖と低血糖などを繰り返せば、いやでも体は疲れてしまうし、ビーンと頭の中で変なスイッチも入る(キレやすくなるのである)。

1型の治療というものに、極端にフォーカスするならば、何も(仕事や学業など)せずに、外出や人との交流も控えて、ただただ血糖値を安定させる生活を送ればいいのではないか、と感じた時期がある。仕事や学業などすれば、夢中になって1型のことはホッタラカシになったし、外出や人との交流は食事内容や血糖測定の回数なども変化させた。だから、1型糖尿病治療の妨げになる、と考えたことがあった。

家に引きこもって、定期的に血糖測定をし、定期的に同じものを食べ、定期的に同じ単位のインスリン注射をすること

これが究極の1型糖尿病治療なのではないか。

僕の人生の目標は1型糖尿病の治療であり、他にはなにもない。しかし・・

治療の意欲

というものは実に不思議である。勝手に自分の中から湧き起こってくる時もあれば、勝手に自分の中で面倒臭くなるときもある。血糖測定を1日10回以上もやっている日もあれば、血糖測定器すらみたくない日もあったり(笑)。少なくとも、僕の1型糖尿病ライフの中では、この治療意欲はかなり乱高下してきたように思う。

そして、この治療意欲が僕のHbA1cを乱高下させてきたのは言うまでもない。恒常的かつ高い治療意欲で、1型糖尿病の治療をするのがいいけれど、僕の心はそうはできていないのである。バラバラに、そして気まぐれに記載してある自己管理ノートの血糖値のデータのように。

そして、ある講演でDrは

体を壊すような無理をしないこと

と言った。Drのバックグランドでは、無理をして亡くなられた方がいらっしゃった。講演を聞いて、僕は泣きそうになった。だけど、だけど、体を無理して(要するに1型糖尿病の治療をホッタラカシにして)でも、何かやりたい目標(いや達成したいもの)を見つけたら、僕はどうしたらいいのだろう。

9dc5b74d19bba36a89fe24a2d6e0dd59_s1型糖尿病を治療しながら、目標に向かえばいい

と簡単に答える人もいるだろう。けれど、僕の心は、そう簡単にはできていないのである(要するに不器用ってことだ!)。何かに夢中になれば、1型糖尿病治療をスッポカし、そんな生活を数年続ければ、今度は1型糖尿病に不安になってきた生き方だった。

自分の目標を持ちながら、治療を続けるのは本当に難しい・・

けれど、その作業は、実践していけば、人は慣れていくものであると僕は信じる。暗やみのなかを、懐中電灯も持たずに、歩いていくような作業だけれど・・

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